30代男性「右上の歯茎が腫れて痛い」
- 2025年8月1日
- その他診療について
背景
以前より、腫れては治療を繰り返して根管治療を何度もしてきた。専門的に治療をしてほしいとのことで来院されました。診査・診断、レントゲン撮影、CT撮影を行い、右上6番の根尖性歯周炎という診断をし再根管治療行うことになりました。治療から2年経過観察では、術前に認められた病変は縮小傾向にあり、歯茎の違和感もなくなりました。
診査・診断
Pulpal Dx:Symptomatic irreversible pulpitis
Periapical Dx:Symptomatic apical periodontitis
症例紹介

術前

ファイル試適

根管充填後

術後1年
主訴 | しみと痛みがある |
治療内容 | 左上1番、右上2番の精密再根管治療 |
治療期間 | 2回(2週間) |
費用 | 264,000円(税込) |
リスク | 痛み |
再根管治療
再治療における選択は、非外科的治療と外科的歯内治療のどちらを選択するかということです。外科的歯内治療のみでは根管内の汚染物質の除去は難しく、非外科的治療の後に外科的治療をおこなった方が成功率が高いとされています。根管内からの根尖部へのアプローチが可能な場合は、まずは非外科的治療を試みるのがベストであると考えます。また、Alleyらの報告(2004)によると、再治療の成功率は一般開業医89.7% に対し、歯内療法専門医では98.1%との報告もあります。